【令和5年分年末調整解説④】基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除、所得金額調整控除を徹底解説!

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令和5年分年末調整解説②と③では、扶養控除等申告書について解説しました。

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今回、解説するのは、「基礎控除申告書、配偶者控除等申告書及び所得金額調整控除申告書」についてです。

「基礎控除申告書、配偶者控除等申告書及び所得金額調整控除申告書」とは、こんな書類です。

この申告書。

早速、長ったらしい名前だし、記載する項目が多そうで、気が滅入りますよね……

ただ、しっかりと各控除について理解すれば難しいことはありません。

今回もわかりやすく解説しますので、安心してください。

申告書控除
令和5年分 扶養控除等申告書扶養控除、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除
令和5年分 基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除、所得金額調整控除
令和5年分 保険料控除申告書生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除(申告分)、小規模企業共済等掛金控除(申告分)
令和5年分 住宅借入金等特別控除申告書(特定増改築等)住宅借入金等特別控除
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上記の表のうち、黄色いマーカー部分が、今回説明するところです。

この記事でわかること
  • 控除とは何なのか?
  • 「基礎控除」「配偶者控除」「配偶者特別控除」「所得金額調整控除」の概要
  • 「基礎控除」「配偶者控除」「配偶者特別控除」「所得金額調整控除」の金額
  • 「基礎控除申告書、配偶者控除等申告書及び所得金額調整控除申告書」の書き方

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目次

そもそも控除って何なのか?(他の記事でも同様の解説をしています。)

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他の記事でも同様の解説をしていますので、見たことがある方は読み飛ばしてください。

「基礎控除」「配偶者控除」「配偶者特別控除」「所得金額調整控除」について説明する前に「そもそも控除って何なのか?」ということについて説明します。

ある従業員の収入が給料のみとすると、給与所得にかかる所得税の計算は、以下のようになります。

所得税=給与所得×所得税率

この給与所得というのは、給与収入とイコールになりません。

給与所得とは、下記の通り、給与収入から「給与所得控除」と「所得控除」を差し引いて計算します。

給与所得=給与収入-給与所得控除-所得控除

給与所得控除とは……

給与所得控除とは「サラリーマンの必要経費として、概算で差し引くことができる控除」で、下記の通り、給与収入の金額に応じて、差し引くことができる金額が決まっています。

例えば、年収500万の従業員の給与所得控除は、以下の通り、144万になります。

5,000,000×20%+440,000=1,440,000

所得控除とは……

所得控除とは、納税者の個々の事情に合わせて、所得を減らすことができる制度で、年末調整で書類を提出することによって受けることができるものがほとんどです

年末調整で言っている控除とは、基本的に、この所得控除のことを言っています。

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今回、説明する「基礎控除」「配偶者控除」「所得金額調整控除」は、この所得控除の一つになります。

基礎控除

基礎控除とは?

基礎控除は「人が最低限度の生活を維持するための所得には課税しない」という考えのもと行われる控除です。

令和元年までは、全ての人が38万円の基礎控除を受けることが出来ましたが、令和2年以後は、その人の合計所得金額に応じて、基礎控除を受けることができる金額が変わることとなりました。

基礎控除の金額

基礎控除の金額は、以下の表の通りです。

納税者本人の合計所得金額控除額
2,400万円以下48万円
2,400万円超2,450万円以下32万円
2,450万円超2,500万円以下16万円
2,500万円超0円
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合計所得金額は、収入が給与のみの場合は、「給与収入-給与所得控除」の金額になります。

配偶者控除

配偶者控除とは?

配偶者控除とは、所得が一定以下の配偶者がいる場合に認められる所得控除になります。

配偶者を養うための負担を考慮して設けられた制度になります。

配偶者控除の金額

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配偶者控除の金額は、以下の通りです。


控除を受ける納税者本人の合計所得金額
         控除額
一般の控除対象配偶者老人控除対象配偶者
900万円以下38万円48万円
900万円超950万円以下26万円32万円
950万円超1,000万円以下13万円16万円

配偶者控除の対象になるのはどんな人?

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配偶者控除の対象になるのは、以下の4つを全て満たす人になります。
また、納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下の場合に限ります。

  • 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)。
  • 納税者と生計を一にしていること。
  • 配偶者の年間合計所得金額が48万円以下であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  • 配偶者が「青色申告の専従事業者」「白色申告者の専従事業者」として、その年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと。

配偶者特別控除

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配偶者控除を補う形で「配偶者特別控除」があります。

配偶者特別控除とは?

配偶者の年間合計所得金額が48万円を超えると、配偶者控除を受けることができません。

ただ、これを補う形で、所得金額に応じて、一定の所得控除を受けられるようにしたものが配偶者特別控除になります。

配偶者特別控除の金額

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配偶者特別控除の金額は、以下の通りです。

       控除を受ける納税者本人の合計所得金額
900万円以下900万円超950万円以下950万円超1,000万円以下









48万円超 95万円以下38万円26万円13万円
95万円超 100万円以下36万円24万円12万円
100万円超 105万円以下31万円21万円11万円
105万円超 110万円以下26万円18万円9万円
110万円超 115万円以下21万円14万円7万円
115万円超 120万円以下16万円11万円6万円
120万円超 125万円以下11万円8万円4万円
125万円超 130万円以下6万円4万円2万円
130万円超 133万円以下3万円2万円1万円

配偶者特別控除の対象になるのはどんな人?

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配偶者特別控除の対象になるのは、以下の人になります。

  • 控除を受ける納税者本人のその年における合計所得金額が1,000万円以下
  • 以下の全てに当てはまる配偶者
    ・民法の規定による配偶者であること(内縁関係は含まない。)
    ・控除を受ける人と生計を一にしている
    ・その年に「青色申告者」「白色申告者」の事業専従者として給与の支払いを受けていないこと
    ・年間の合計所得金額が48万円超133万円以下
  • 配偶者が配偶者特別控除を適用していない
  • 配偶者が、給与所得者の扶養控除等申告書または従たる給与についての扶養控除等申告書に記載された源泉控除対象配偶者がある居住者として、源泉徴収されていない(配偶者が年末調整や確定申告で配偶者特別控除の適用を受けなかった場合等を除く。)
  • 配偶者が、公的年金等の受給者の扶養親族等申告書に記載された源泉控除対象配偶者がある居住者として、源泉徴収されていない(配偶者が年末調整や確定申告で配偶者特別控除の適用を受けなかった場合等を除く)

所得金額調整控除

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令和2年分年末調整から適用された所得金額調整控除について説明します。

所得金額調整控除とは?

所得金額調整控除は、令和2年分の年末調整から適用される制度になります。

給与収入から控除する「給与所得控除」の上限が引き下げられたことで、所得金額が高くなり、税負担が増えすぎることを緩和するために創設されました。

一定の給与所得者の総所得金額を計算する場合に、一定の給与所得の金額から控除するものになります。

所得金額調整控除には以下の2種類があります。

  • 子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除
  • 給与所得と年金所得の双方を有する者に対する所得金額調整控除
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上記の2種類の所得金額調整控除のうち「子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除」が年末調整で適用を受けることができます。

子ども・特別障害者等を有する者等の所得金額調整控除

その年の給与の年収が850万円を超える居住者で、(1)のイからハのいずれかに該当する者の総所得金額を計算する場合に、(2)の所得金額調整控除額を給与所得から控除します。

(1)適用対象者

イ 本人が特別障害者に該当する者
ロ 年齢23歳未満の扶養親族を有する者
ハ 特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族を有する者

(2)所得金額調整控除額

{給与等の収入金額(1,000万円超の場合は1,000万円) - 850万円}×10%=控除額※

※1円未満の端数があるときは、その端数は切り上げ

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この控除は、夫婦がともに、年収850万円を超えていて、夫婦の間に年齢23歳未満の扶養親族になる子がいるような場合には、その夫婦双方が、この控除の適用を受けることができます。

具体例1:年収900万円の場合

年収900万円の方の所得金額調整控除は、以下の計算結果により、5万円が給与所得から控除されます。

{900万円 - 850万円}×10%=5万円

具体例2:年収1,100万円の場合

年収1,100万円の方の所得金額調整控除は、以下の計算結果により、15万円が給与所得から控除されます。

{1,000万円(※) - 850万円}×10%=15万円 (※)年収1,100万円で1,000万円超のため

「基礎控除申告書、配偶者控除等申告書及び所得金額調整控除申告書」の書き方

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ここでは、「基礎控除申告書、配偶者控除等申告書及び所得金額調整控除申告書」の書き方について、国税庁ホームページに掲載されている記載例を用いて解説します。

「基礎控除申告書、配偶者控除等申告書及び所得金額調整控除申告書」の記載例の全体像はこんな感じです。

1.氏名、住所などの記入

  • 所轄税務署長は、会社の所在地等を管轄する税務署長を記載します。もし、分からない場合は、会社の年末調整担当の方に確認しましょう。
  • 法人番号は、会社が記入するところになりますので、記載しなくても大丈夫です。

基礎控除申告書

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基礎控除申告書の書き方を解説します。

基礎控除申告書は「基礎控除申告書、配偶者控除等申告書及び所得金額調整控除申告書」のなかの、左側にあります。

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基礎控除申告書の記載例です。

  • (1)直近の源泉徴収票や、給与明細などを参考にご自身の年収の見積額を収入金額の欄に記載します。
    (2)(1)の収入金額をもとに「給与所得の計算欄」を見ながら、所得金額を計算しましょう。
  • (1)①で計算した合計額をもとに、判定欄の該当箇所にチェックを付けます。
    (2)判定結果に対応する控除額を「基礎控除の額」の欄に記載しましょう。
  • 「配偶者控除」「配偶者特別控除」を受ける方は、「控除額の計算」の「判定」欄の判定結果に対応する記号(A~C)を記載しましょう。

配偶者控除等申告書

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配偶者控除等申告書の書き方を解説します。

配偶者控除等申告書は「基礎控除申告書、配偶者控除等申告書及び所得金額調整控除申告書」のなかの、右側にあります。

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配偶者控除等申告書の記載例です。

  • (1)配偶者の氏名、個人番号の記載をします。一定の要件の下、個人番号を記載を要しない場合もありますので、会社の年末調整事務担当に確認しましょう。
    (2)配偶者が非居住者の場合は、「非居住者である配偶者」欄に◯を付け、「生計を一にする事実」欄に総金額等を記載します。親族関係書類と送金関係書類も会社に提出しましょう。
  • 「給与所得者の基礎控除申告書の記入」の「あなたの本年中の合計所得金額の見積額の計算」を参考に記載しましょう。
  • (1)『「配偶者の本年中の合計所得金額の見積額の計算」の表で計算した合計額』と『配偶者の生年月日』をもとに「判定」欄の該当箇所にチェックを付けます。
    (2)判定結果に対応する記号(①~④)を「区分Ⅱ」に記載しましょう。
  • 「控除額の計算」の表に区分Ⅰの判定結果(A~C)と区分Ⅱの判定結果(①~④)を当てはめ、「配偶者控除額」または「配偶者特別控除額」を求めます。
  • 区分Ⅱが①または②の場合は「配偶者控除の額」欄に、区分Ⅱが③または④の場合は「配偶者特別控除の額」欄に「控除額の計算」の表で求めた金額を記載しましょう。

所得金額調整控除

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最後に、所得金額調整控除申告書の書き方を解説します。

配偶者控除等申告書は「基礎控除申告書、配偶者控除等申告書及び所得金額調整控除申告書」のなかの、下側にあります。

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所得金額調整控除の記載例です。

  • 該当する要件にチェックを付けます。2以上の項目に該当する場合は、いずれかの項目にチェックを付けましょう。
  • (1)「同一生計配偶者が特別障害者」「扶養親族が特別障害者」「扶養親族が年齢23歳未満」の項目にチェックを付けます。
    (2)要件に該当する方の氏名、個人番号、生年月日などを記載します。
    (3)「扶養親族が特別障害者」「扶養親族が年齢23歳未満」の項目にチェックを付けた場合に、扶養親族が人以上いる場合は、いずれか1人の氏名、個人番号、生年月日などを記載すれば大丈夫です。
  • 「特別障害者に該当する事実」欄には、障害の状態または交付を受けている手帳などの種類と交付年月日、障害の程度(障害の等級)などの特別障害者に該当する事実を記載しましょう。
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以上、「基礎控除申告書、配偶者控除等申告書及び所得金額調整控除申告書」の書き方について、国税庁ホームページに掲載されている記載例を用いて解説しました。

まとめ:受けられる所得控除を把握して「基礎控除申告書」「配偶者控除等申告書」「所得金額調整控除申告書」にしっかり記入しよう

今回解説した「基礎控除」「配偶者控除」「配偶者特別控除」「所得金額調整控除」は、一見複雑で難しく見えてしまいます。

ただ、申告書には、詳細な説明もありますので、その説明をよく見ながら、記載することで間違いなく控除を受けることができるようになっています。

また、会社内で年末調整事務を行う方は「基礎控除申告書」「配偶者控除等申告書」「所得金額調整控除申告書」の書類を従業員から預かって、手続きをする際に、これらの控除のことがよくわかっていないと、計算間違いが生じる恐れがあります。

そのような可能性がある方は、ぜひ税理士にご相談されることをお勧めします。

当事務所でも、顧問契約の中で、年末調整の対応をしておりますので、顧問契約をご検討いただける方は、まずは、下記の初回無料面談にぜひお問い合わせください!

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この記事を書いた人

ebitaxのアバター ebitax 代表税理士

1987年生まれ。千葉県千葉市出身。海老名オンライン税理士事務所・代表税理士。東京税理士会豊島支部所属(税理士登録番号142906)ひとり社長専門の税理士として、オンラインツールを駆使して、リーズナブルな顧問料でも代表税理士がお客様の担当になる。

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